富創-ふそう- 生きた素材に囲まれたここちよい家


素材について

かつては自然素材だけで造られていたはずの家。しかし、精度や経年変化、見た目の均一性や美しさ、そしてコストを優先したために、いつしか化学製品で埋め尽くされてきました。「自然から遠くなると病気に近くなる」と提唱するお医者さんをテレビでみたことがあります。療養するのには、自然が豊富な環境のほうが適しているでしょうし、健康でも癒しや休養のために、海や山を訪れる人も多いでしょう。家でも同じことが言えます。健康的であって、癒される空間でありたいものです。できれば健康に害を与えない自然素材で家をつくりたい人は多いのではないでしょうか。
自然素材の代表的な素材として「木」があります。私たちの身の回りには使えるたくさんの「木」があります。日本の木で家をつくるのには、「コストが高い」、「反りや割れが心配」、「デザインがあかぬけない」等といった理由で躊躇し、または、選択肢から外してしまうというケースが多いかと思います。現在、荒れた日本の山を何とかしようという動きは全国的にみられ、林業家たちが立ち上り、良質な材料ができるだけ安価で提供されるようになってきています。「節があってもいいじゃないか」と、従来は捨て置かれていた節のある部分を積極的に製品化し、その分安価で良質な無垢材を提供しようという動きや、人工乾燥の技術を導入し、反りや割れ、狂いの少ない材料の供給に努める業者も出てきています。日本のいろいろな木の特性を知り、家の適材適所に使用することによって、木の持つ生命力が家が継続する生命力となり、住む人にとっても、地域や環境にとっても、「安心」して「健康」で「愉しみ」ながら「慈しみ」ながら永く住み継いでいける家になるのではないでしょうか。

木は大気中から二酸化炭素を吸収し、太陽エネルギーの光合成によって樹幹内にセルロースやリグニンといった炭素化合物として固定しています。このことは伐採された後も続き、新たに二酸化炭素を吸収することはありませんが、燃やさない限り炭素を固定し続けています。つまり木材は、木造住宅となっても依然として炭素がそこに固定されたままストックされていることになります。

木材は他の建築資材と比べると、それをつくりだすためのエネルギーは桁違いに少なくて済みます。伐採、乾燥、運搬にはエネルギーを使いますが木の生長には太陽エネルギー以外はいりません。他の建築資材をつくるのに必要なエネルギーは化石燃料などを燃やすことによって得られます。化石燃料を燃やせば二酸化炭素を大気中に放出していることになります。木材を燃やしたときも二酸化炭素と水を発生しますが、これは振り出しに戻ったということで、石炭のように亜硫酸ガスを発生するという問題は少ないといえます。木材のエコロジカルな資源としての特徴は、第一に、樹木は大気中の二酸化炭素を吸収し、太陽エネルギーによって樹幹を生長させて内部に炭素を固定し、さらに木造住宅などになって炭素を貯蔵する。第二に、木材は製造エネルギーが極めて少ない建築資材であり、二酸化炭素の放出が少ない。第三に最終段階で木材を燃焼させたときにも、そのエネルギーを燃料として活用できる。ということです。

住宅建設時に放出される二酸化炭素重量 
在来木造住宅…266kg/㎥ 在来RC造…407kg/㎥ 量産鉄骨造…513kg/㎥

木は親水性があって中に水分を含んでいますが、それには自由水と結合水の二種類があります。自由水は木の細胞の空隙に埋まった水で、木材組織の間にあるただの液体で木の本質には関係ありません。結合水は木材としっかり結びついているのでこの水の出入で木が伸び縮みすることになります。木は伐採するとまず自由水が減っていきます。自由水が減っても重量が変化するだけで寸法変化は起こしません。さらに乾燥が進むと自由水がなくなり結合水の領域になります。ここで収縮という寸法変化が生じます。 樹種によって違いますが、一般的には含水率30%前後から下が結合水の領域になると考えられています。強度が変化するのも結合水の領域からで、含水率30%を割ってだんだん乾いてくると強度は上がってきます。特殊な場合を除けば、30%以下で寸法も収縮してきます。このとき、表面の寸法だけが変化して中がまだ濡れている状態のときは、表面が引っ張られる形になるので割れやすくなります。表面だけを急激に乾かすと割れやすいのはこのことです。

木材の含水率は、完全に乾燥して水分を含まない木材を100としてそれに水分が10加わった状態を10%といいます。つまり、ある状態に置かれている時の重量をW、それを完全に乾燥した時の重量をW0とすると、含まれていた水の量は(W-W0)ですから、これをW0で割った数値を百分率で表したのが含水率です。
含水率=(W-W0)÷W0×100
たとえば水分と木材が半々の時は50%ではなく、(100-50)÷50×100で100%になります。ちなみに杉の生材の含水率は200%を超えるほどだといわれています。 木材は一定の温度と湿度のもとに放置しておくと、含水率はあるところで平衡状態に達します。たとえば、温度20℃、湿度65%のとき、木材の含水率は12%で安定します。これを平衡含水率といい、温度と湿度によってこの数値は違ってきます。つまり、湿気てくると木材は水分を吸い、乾くと水分を放出して平衡含水率になるように自分のバランスをとろうとします。これが調湿作用ということになります。

含水率が減れば木材の寸法は縮み、増えれば伸びます。一般的に建築材料として使われている木材の含水率はだいたい15%あたりで平衡状態になっていて、その前後を行ったり来たりしています。雨の日は少し含水率が増え、乾いた日は逆に減ってくる。つまり伸び縮みもしていることになるのですが、吸放湿性があるということですから、短所であるとともに長所でもあります。ここで知っておかなくてはならないのは、木の家で考えた場合、木材が水分を吸ったままの状態にしておいてはいけないということです。乾かさないと水分を蓄積してやがて腐朽などの問題が起きます。木材が水分を吸ったり吐き出したりする状況をつくることが住い方の知恵になります。日常の窓の開け閉めなどちょっとした心配りが重要になります。  昔の大工さんは含水率の高い材料を使うときには、棟上げが終わってもすぐには仕上げをしないで、数ヶ月放っておきました。その間に木を十分乾燥させていたのです。現代はそうした時間をとることがなかなか難しいので、前もって乾燥させた木材を使うようになっています。

本州福島以南から四国、九州、屋久島まで分布。天然林は木曽、飛騨、高野山、高知などが有名。造林産地は尾鷲、天竜川、吉野、東濃、美作などが有名。 常緑高木で、壮齢木の樹高は30~40mになる。

[耐久性に富み、特有の香りを放つヒノキ]
ヒノキの名前は、「火の木」つまり火起こしに使う木に由来するそうです。火を起こせるほど内部までよく乾燥し、狂いも生じにくいという特性を持ち、古くから建築にもちいられてきました。「木曽ヒノキ」で有名な長野県木曽地方では江戸時代から森林保護が行われており、天然林のヒノキは高価な銘木です。戦後、ヒノキもスギと同様に拡大造林され、産地銘柄としては奈良県吉野や三重県尾鷲などが知られています。針葉樹の中では成長が遅く、同じ樹齢のスギよりも伐採時期が遅いため、どうしてもスギよりも割高になります。木口をみると芯材と辺材の差があまり目立たない、控えめな表情をしています。辺材は黄色っぽい白色で、芯材は淡い桃色をしています。美しい艶のある木肌は緻密で、独特の香気を放ちます。耐久性に優れたヒノキは、家の各所に用いられますが、特に建物の寿命に影響する柱や土台に最適です。緻密な年輪はかたく、虫がつきにくい成分も含有し、芯材は耐久性の高さでも知られています。「ヒノキ風呂」もこうした特性を活かした使い方です。また、加工性にも優れ、丈夫で美しい木目を持つため、内部造作材や家具、工芸品にも用いられます。また、ヒノキの皮は桧皮(ひわだ)と呼ばれ、濃赤褐色で飛鳥時代から神社の屋根に葺かれてきました。

[白く美しく、そして強い]
ヒノキは、その白くて光沢のある木肌が神を祭るのに相応しい清浄感を醸し出しているため、神社仏閣に広く使われてきました。日本書紀の神代の巻に書かれたスサノオノミコトの説話にも「ヒノキは宮をつくる木に良い」と書かれています。神社仏閣は、長い年月持たせることが重要なので、耐久性に優れたヒノキが大切にされたわけです。実際、ヒノキの芯材部分は、白蟻や木材腐朽菌に対してとても強いことが知られています。世界文化遺産の法隆寺を1300年支えてきた実績からしても、日本を代表する木で、世界にも誇れる木であることは間違いありません。

本州の北部から四国、九州、屋久島まで分布。天然林は秋田スギ、屋久スギ 魚梁瀬スギなどが有名。造林産地は秋田、西川、天竜川、尾鷲、吉野、智頭、木頭、日田などが有名。ヒノキと並ぶ代表的な針葉樹で、日本固有の常緑高木。 樹形は円錐形で、高さは約40m、巨木では60mに達する。針状の細かく短い葉は根元の方が太い。花期は3~4月で、秋に実を熟す。

[各地で手に入る、手頃な価格の良材]
古くから日本人が身近な素材として有用してきたスギは、生長が早いことから、戦後各地で大量の植林が行われ、現在は九州や四国など南から成熟期を迎えています。スギの名は「直ぐ」「直ぐなる」からきているともいわれるように、ほぼ円形の樹幹が大地からまっすぐに伸びます。その素直さが表れた木目は、早材と晩材の差が明快で、やわらかい木肌は加工がしやすいのが利点です。芯材と辺材の差がはっきりしていて、辺材は淡い黄色を、芯材は濃い桃色をしたものが多く、源平と呼ばれる赤身と白太が縞模様になった材もとれます。ヒノキに比べてやわらかなスギは、以前は柱に使えても梁にはたわむので使えないと考えられていました。しかし、徳島では昔から「スギ普請」の堅牢な家があり、地元では、15年前から木頭スギの曲げに対する強度を科学的に調査。そして70年生以上の木を用いれば、重い瓦葺であっても梁材としての強度が十分であると確かめられました。こうした調査は各県でも行っており、強度の確かなスギは、柱や梁など全ての構造材に、床板や天井材などの内装材、建具材にまるごと利用できます。ただし、土台だけは、ヒノキやクリ、ヒバなどのかたい材が向き、スギの場合には、必ず赤身の芯持ち材を用います。

[スギは木目が「売り」]
スギは赤身と白太がはっきりした木で、とる部分によっていろいろな表情の木材が取れます。同じ赤身と呼ばれている部分でも黒っぽいところや、茶色っぽいところや、サーモンピンクやオレンジ色や赤黒いところがあります。また、年輪がはっきりしており「スギは木目が売り」といわれます。柾目と板目でも木目の表情が全然違います。使う場所によって表情を楽しむ…それがスギのおもしろさかもしれません。

カラマツ…天然林は本州北部から中部。人工林は北海道、東北地方、本州中部の寒冷地など。日本では唯一の落葉針葉樹で、樹高は20m。針状の葉が短い枝に束になって生える。
アカマツ…北海道南部から四国、九州まで分布。常緑高木で、樹高35m、樹幹には生育環境によって曲がりが見られる。樹皮は名前の通りの赤茶色。針状の葉は2葉性で細長い。
エゾマツ…北海道に分布。常緑高木で樹高は40mにも達する。黒っぽい褐色の樹皮が鱗状に剥がれる。長さ1~2cmの細い葉は平べったい。若い枝には毛がはえない。

[脱脂乾燥でねじれやヤニを克服]
どこにでもある手頃な素材として用いられてきたマツですが、マツクイムシなどの虫害は大きく、被害が及ばなかったのは高度の高い地域などです。生長が早いカラマツは、将来の建築用材として、戦後に大規模な造林が行われました。長野県の山林の半分を占めると言われ、伐採期を迎えた木が豊富にそろい、アカマツよりも入手がしやすく価格も割安になりました。また、マツ材が敬遠されたねじれや割れ、ヤニといった問題も脱脂乾燥技術の開発により克服され、フローリング材などの内装材も商品化されています。アカマツは特にヤニを含み、昔から手の触れる柱には用いず、手の届かない梁などに利用されてきました。かたくて、ねじれる癖がありますが、強度があり、丸太梁として古民家などに使われているのをよく見かけます。最近では角材に加工した梁や2mに切って本実加工したフローリングもあり、カラマツ同様人工的にヤニを抜く脱脂乾燥が行われています。北海道の主要樹種エゾマツは、白くて目の詰んだ素直な木肌が好まれ、主に道内で用いられてきました。やわらかめな材で白蟻には弱いので、内装材や下地材に使われています。

北海道南部から四国、九州にかけて分布。天然林は青森ヒバが有名。造林産地は能登など一部。ヒノキアスナロ、アテ、アスナロの総称。常緑高木で、樹高20~30m。鱗状の葉の形がヒノキに似ているが、大型なので見分けやすい。灰褐色の樹皮が薄く長く剥がれ落ちる。花期は5月。輸入材のベイヒバとは別種になる。

[湿気に強く、耐蝕性はヒノキ以上]
ヒバといえば、天然林の青森ヒバが有名ですが、これは北海道から東北地方に見られるヒノキアスナロという日本特産の樹種に当り、能登地方で植林されているアテと同種です。そして、もうひとつヒバと称されるのが、本州から九州にかけて見られるアスナロで、建築材に使用されるのはヒノキアスナロの方です。東京方面で手に入るのは青森ヒバが多く、関西では能登ヒバ(能登アテ)が多いようです。ヒバの特徴は、第一に虫や木材腐朽菌に強いことです。昔から「ヒバ普請の家には蚊が3年は寄り付かない」と言われ、特に白蟻に対する強さは他の樹種には見られないほどです。これは防蟻に有効な成分を含んでいるためです。ヒバは殺菌性のあるヒノキチオールという成分の含有量が多く、腐りにくく、耐水性があって湿気にも強いです。強度もヒノキと同等でその特性から土台や柱、軒廻り、浴室、濡れ縁、ベランダなどに用いられます。また、特有の強い香りがあります。ヒバの価格はヒノキとほぼ同額です。能登ヒバのうち、クサアテと呼ばれる素直な材は柱やフローリングに、樹液を含む重いカナアテと呼ばれる材は土台に利用されています。

岩手県以西より四国、九州まで分布し、本州中部の山地が中心。産地は木曽、伊那などが有名。人工造林も行われている。日本特産の樹種で常緑高木。樹形は円錐形で、高さは30~40m。灰茶色の樹皮はスギに似ていて、縦に細く剥がれる。鱗状の葉はヒノキに極似するが、葉先の尖っている方がサワラ。ヒノキよりも葉は少なめで枝が見えやすい。花期は4月頃で、実は秋に熟す。

[加工性にも優れた、優しい木肌]
「ヒノキよりさわらか」つまり、さっぱりしているということから名がついたともいわれるサワラ。ヒノキによく似た樹種ですが、生育地は本州の中部地方が中心です。人工造林も行われているものの伐採量に限りがあります。サワラの芯材は赤みがかった黄色で、辺材に近づくに従いピンク色になってきます。芯材の色は樹齢によっても違い、若木のうちはやや軽い感じのピンク色で、樹齢を経ると黄色みをおびてきます。年輪の詰んだ存在感のある黄色です。水や湿気に強いことが特徴とされ、また、通直にきれいに割れる性質を利用して、水切れの良さを求められる外壁材や屋根葺き材として用いられます。特に天然木は耐朽性に優れ、目が詰まった材で浴室や浴槽、樽、桶などもつくられています。節の少ない材も多く、加工がしやすいことから造作材にも向いています。また、見た目に素直な表情と、ヒノキとスギの中間といった足ざわりの良さがフローリング材としても好まれています。ヒノキより赤みが強いサワラは、スギ普請の家に合うようです。価格はヒノキより手頃でしたが、近年では控えめな表情や、やわらかな香りが人気を呼び、人工林が少ないために希少になってきてしまいました。

福島県以南から四国、九州、屋久島まで分布。主産地は長野、静岡、高知、宮崎など。常緑高木で樹高は20~30mになる。

[木目と堅牢さをいかした内装材も]
ツガは、関西では「トガ」の呼び名で親しまれている樹種です。西日本に自生林が多く、モミと混生することでも知られています。西日本では昔から最高級の材料を使った数奇屋として「トガ普請」は有名です。針葉樹のなかでは特に硬いこと、ほぼまっすぐに通る木目が鮮明なことなどが特長です。水にはあまり強くないため床柱や床廻り、長押、敷居、鴨居、縁甲板、天井板など主に内装材に用いられてきました。

北海道西南部から四国、九州まで分布。主産地は岩手、福島、島根。落葉高木で樹高は20~25mになる。

[木の性質を利用した土台や床板]
クリはひと昔前まで庭木に多くみられたり、古くから実が食用とされてきて、日本人の暮らしに馴染みが深い木といえます。しかし、広葉樹のクリは針葉樹に比べ、生長に時間がかかり、現在は主産地での蓄積量が減ってきて高価な材となってしまっています。クリが最も使用に適しているのは土台で、重くて、硬くて粘りがあり、あばれやすいという欠点は架構の最下部において抑え込むという使い方をしています。性質が上手に利用されて家の骨組みと重量を支えます。また、白蟻や木材腐朽菌に有効なタンニンを含んでいるので腐りにくく、特に芯材は耐水性にも優れていることから、水廻りにも用いられます。昔の枕木はクリで作られていて現在はガーデニングによく使われています。はっきりした木目や粗い肌目は独特な表情を生み、床柱や家具、工芸品の材料としても使われています。最近ではクリの利点を生かし、フィンガージョイントした割安な土台やフローリング材などがつくられています。

北海道から本州、四国、九州に生育。主産地は北海道。落葉高木。

[家具や洋酒の樽材、床板の定番]
里山に多く自生し、日本全国に分布しています。中でも北海道産のナラは「道産楢」と呼ばれ、西洋のオーク材に最も近い高級家具材として有名です。ナラをはじめブナ・カシなどは、斑(フ)が入るのが特徴で、その斑が大きく虎の毛のような斑点模様に見えるものを虎斑(トラフ)と呼び、高級家具に重用されています。乱伐の影響で現在ほとんど巨木は見られませんが、近年の植林の努力が実を結び、伐採できる人工林も育ってきています。椅子や土足での生活の場合、床材は基本的に広葉樹が適しています。中でも特に硬いナラは学校などの公共建築で多く用いられてきました。広葉樹の床板の定番といった感がありますが、国産材は希少で、その殆どが中国などからの輸入品です。

本州から四国、九州まで分布。天然林は十和田湖、阿武隈山地、伊豆天城山、奥利根、熊野、日向など。落葉高木。

[存在感を造作や家具で楽しむ]
かつては大黒柱といえばケヤキが多く、力が集中してかかるところだけに、木目の凛々しさが家を守り支える象徴でもあったようです。広葉樹の中では最も建築用材に向いた材で、「広葉樹の王様」とも呼ばれています。硬くて強度があり、耐久性に富み、かつては構造材にも利用されていましたが、最近は量も少なく高価なため、構造材としては利用されていません。

本州中部以北に生育。主産地は北海道。落葉高木で樹高は30mになる。

[高い耐磨耗性]
北海道を代表する広葉樹のひとつ。辺材は淡い紅白色、心材は淡い紅褐色で、重硬で均質な材質が特徴です。肌目は緻密で、表面の仕上がりが良く、西洋家具や床材・造作材などに利用されます。カバはカバ桜とも呼ばれ、その木肌の色艶や感触がサクラ(バラ科)に似ていることから、サクラの代用品として広く使われるようになりました。耐摩耗性が高い性質から床材に適しており、体育館の床などにも使用されます。

北海道南部以南において生育。主産地は岩手県、福島県、岡山県、広島県。落葉高木で樹高は10mになる。

[優れた乾湿調整]
岩手県の南部桐、福島県の会津桐、岡山県から広島県東部にかけての備後桐が有名。成長が非常に早く、15~20年経つと成木になり、木材として使えるようになります。比重0.31と日本の樹木の中で最も軽く、加工は極めて容易ですが、反面、強度は劣ります。中に空気を溜め込むことから、断熱性能が高く、調湿効果にも優れ、タンスや収納箱に利用されてきました。床材としての使用は最近で、柔らかで足触りが良いこと、また冬場暖かいことが評価されています。くすんだ白色で木肌は美しいのですが、アクが強く、アク抜きを怠ると徐々に黒ずむので要注意。

生きている樹木は木の中心から成長していくのではなく、木の外側=形成層から成長していきます。木を輪切りにすると年輪がみられますが中心部の色と外側の色は違います。中心部は「心材」といって赤味があり、外側の白い部分は「辺材」と呼ばれています。辺材の部分は根から吸い上げられた水や養分を枝葉に運んだり、葉で作られた栄養を根に運ぶ働きを持っています。そうした役目を終えて細胞が死んでできた部分が「赤身=アカミ」と呼ばれる心材で、いわば骨格のように樹木を支え成長をサポートしています。心材は辺材に比べ腐りにくい性質をもっているので住宅の土台などに使われます。辺材は「白太=シラタ」と呼ばれ、虫が好んで食べるのはこの白太の部分です。

島根大学が木材学会で発表した興味深い結果。 木造住宅とコンクリート住宅の比較対象調査で、①木造率の高い地域ほど平均寿命が長い。②また肺ガン、食道ガン、肝臓ガン、子宮ガンによる死亡率が低下するという傾向がある。
静岡大学が行った木質空間の居住性の良さを証明したマウス実験。
実験に用いた箱は5種類で①床、壁、天井が木製。②床、壁、天井がコンクリート製。③コンクリート合板貼り。④同じ合板にウレタン系塗料で塗装し吸湿性をなくしたもの。⑤それにクッションフロアー。実験はそれぞれに母マウスが仔を生み、発育する様子を調べたもので。①の木箱に比べ他の箱では産仔数も少なく、虚弱又は死産の仔が生まれたり、妊娠中の母親の巣づくり行動も劣悪だった。さらに乳仔の生存率の変化にも同様の結果がでた。

島根大学が木材学会で発表した興味深い結果。
木造住宅とコンクリート住宅の比較対象調査で、①木造率の高い地域ほど平均寿命が長い。②また肺ガン、食道ガン、肝臓ガン、子宮ガンによる死亡率が低下するという傾向がある。
静岡大学が行った木質空間の居住性の良さを証明したマウス実験。
実験に用いた箱は5種類で①床、壁、天井が木製。②床、壁、天井がコンクリート製。③コンクリート合板貼り。④同じ合板にウレタン系塗料で塗装し吸湿性をなくしたもの。⑤それにクッションフロアー。実験はそれぞれに母マウスが仔を生み、発育する様子を調べたもので。①の木箱に比べ他の箱では産仔数も少なく、虚弱又は死産の仔が生まれたり、妊娠中の母親の巣づくり行動も劣悪だった。さらに乳仔の生存率の変化にも同様の結果がでた。

木に節があるのは普通です。節は枝の痕跡だからです。節は様々な表情を持っています。
「生節」 = 枝が生きたまま幹に包み込まれたもので、枝の部分と幹の部分がつながっています。だから柱や板にしたとき節が抜けることはありません。
「死節」 = 枝が何かの理由で枯れてしまいそのまま幹の中に包み込まれてしまい、枝の部分と幹の部分はつながっていないため、節が周りの部分と区切られてしまいます。そのため死節は「節穴」になる可能性が高いものです。
「丸節」 = 板目面に現れる節は形が円形のものです。
「流れ節」= 柾目面に現れる節は傾斜して細長くなっているものです。
「無節」 = 節がないもので値段も高く珍重されます。

板を製材したときに現われる年輪などの模様は木材の挽き方によって大きく異なり、板目(イタメ)と柾目(マサメ)に別れます。また、特定の樹種に現れる装飾価値の高い紋様として杢目(モクメ)と呼ばれるものがあります。
「板目」 = 丸太の中心を通らない様に挽くと、年輪が平行ではなく山形や筍形の木目が現れます。これを板目と言い、木の表情が豊かで、暖かい雰囲気が出しやすい板材となります。
「柾目」
「杢目」 = ナラやオークなどのブナ科の虎斑杢(トラフモク)や、バーズ・アイと呼ばれるメープル等に現れる鳥眼杢(チョウガンモク)、トチ・シカモア等の縮杢(チジミモク)の他、葡萄杢(ブドウモク)、牡丹杢(ボタンモク)、鶉杢(ウズラモク)、如鱗杢(ジョリンモク)、縞杢(シマモク)などがあります。